セイヨウミツバチの最大の敵、ミツバチヘギイタダニ

セイヨウミツバチ養蜂では、ミツバチヘギイタダニという寄生虫にどう対処するかというのが、飼育における最大のテーマとなっています。

少し前までは、ダニ駆除農薬を適切に使用すれば、ほとんど問題なく養蜂が継続できていました。しかし近年、駆除農薬に耐性を持つダニが登場し、養蜂業界は窮地に立たされています。

最近、アメリカのある養蜂場で60パーセントの蜂群が越冬できず死亡したというニュースがありました。その原因は、ヘギイタダニが薬剤耐性を獲得して、既存の対処法が通用しなくなったことです。日本でも春先に交配用みつばちの不足がニュースになっていましたが、原因は同じです。

巴里沙農園では、このダニに対して、化学農薬を使わずに対処する方法を確立すべく、いろいろと実験しているところです。巣礎を使わずに自然巣で飼育しているのも、新たなダニ対策法を見つけるための実験の一つでもあります。

2025年秋現在、自然巣に切り替えることによってダニがいなくなるとは全く言えませんが、巴里沙農園の6群のうち2群は、農薬や有機酸を使わずとも越冬直前の成虫蜂のダニ寄生率0%台を維持しています。これが普通の養蜂場における全体の寄生率と比べて低いのか高いのか、それがわからないので何とも言えませんが、仮に巣礎を使っていた場合に100%の巣箱が重度に寄生されていたとするなら、自然巣飼育のダニ防除効果は33%はあるということができるかもしれません。

自然巣で飼うことで、ハチ本来の健康度が上がり、6群のうち2群はダニが増えない状態になっている・・・かもしれない。今言えるのはこれだけです。

逆に、残りの4群は乳酸や無蜂児期トラップでダニ防除をしなかったなら、今頃死滅していたでしょう。

自然巣飼育は、それを過信して他の対処法をすべて放棄できるほどにはダニ対策としての効果がないようです。